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重要伝統的建造物群保存地区 大杉

三階建の養蚕住宅群が今も残る重要伝統的建造物群保存地区

養父市大屋町大杉地区には、三階建の養蚕住宅のある養父市を代表する素晴らしい農村景観があります。養蚕住宅を中心とした土蔵や納屋などの伝統的建造物群と谷川にそって営まれた集落環境が地域的特色をよく示しています。
大杉地区は、兵庫県北部に位置し、兵庫県の最高峰である氷ノ山の山並みに抱かれた地域であり、氷ノ山に源を発する大屋川沿いの大屋町にあります。

◇保存地区の名称
名 称   養父市大屋町大杉伝統的建造物群保存地区
所在地   養父市大屋町大杉字大杉ほか
種 別   山村・養蚕集落
面 積   約5.8ヘクタール

養父市大屋町は、兵庫県において養蚕業が最も盛行した地域であり、養父市内でもとりわけ大型の養蚕住宅が多く受け継がれています。そうした大屋町の中央付近に大杉地区が位置しています。
大杉地区には、江戸時代後期から昭和30年代までに建てられた主屋や土蔵などの伝統的建造物が群として現存しています。主屋の中心は、二階建や三階建の養蚕住宅であり、その中でも三階建の養蚕住宅群が特徴のある集落景観を形づくっています。養蚕住宅は、切妻型の瓦葺屋根、抜気とよぶ換気装置、大壁造、大きな掃き出し窓の採用という形式で統一されています。
地区内には主屋27棟があり、そのうち、12棟が三階建養蚕住宅です。大杉地区には養父市を代表する優れた集落景観が受け継がれています。
平成18年度に行った三階建養蚕住宅の調査では、市内に495戸の三階建がありました。三階建の養蚕住宅は、全国的には極めて少ない農家住宅です。しかし養父市では、明治中期以降、近代的な養蚕住宅として発達しました。市内には二階建、三階建の養蚕住宅が多数存在し、現在も生活に密着した養父市らしいた景観を形成しています。その中でも大杉地区は、二階建と三階建の養蚕住宅が織り成す集落景観を保ち、養蚕業の最盛期を良好に伝えています。

また、大杉地区の周辺には、木彫展示館分散ギャラリー養蚕農家を始め、天滝かいこの里おおやアート村BIGLABOあゆ公園など多くの遊べる施設や観光スポットがあります。

 

住所
〒667-0314 兵庫県養父市大屋町大杉
お問い合わせ先
教育委員会 歴史文化財課   TEL:079-661-9024